楽曲の輝きはいつもそばに

今日はお題ではなくちょっと考えていたことについて。
音楽において再生回数やダウンロード数が可視化されるようになったのは、とても画期的だっただろうなということです。

以下、素人の一般人がてきとーに思ったことを述べているだけですので、憶測や主観であることをご容赦ください。


さて前述の可視化について、それまでも曲が売れていることを示す指標としては売り上げ枚数がありましたが(今もありますが)、購入した「そのあと」どれくらい聴かれているか、「愛されているか」というものは計りにくいものだったのではないかと思います。
「カラオケで長い期間・多く歌われている曲である」「ライブやイベントの動員数」「ラジオや有線のリクエスト回数」などで、ある程度の推測ができたところでしょうか?

「昔はそういう時代だったんだよ」で終わる話ではあるのですが、
仮に「私、このアルバム好き! 最高! 何百回も聴いてる!」という一枚があったとしても、「購入した後の個人が何百回再生しているか」≒どれほど愛されているかは、その人以外の第三者、作り手側や売る側の人には伝わらなかったよなあと思うのです。
(いろいろな形で目に見えるファン活動をして伝えている方も多いので、非常に乱暴なまとめ方をして申し訳ありません。ひとつの側面ではあると思うので今回はこのように表現します)

もちろん、楽曲のサブスク配信やストリーミング再生も良いことばかりではなくて、現状のシステムでは権利者に利益がほとんど還元されないことや、可視化されるゆえにごく少数の人気曲がいつまでもチャートを独占する流動性の悪さなど、問題もたくさんあります。
しかしAIによるマッチングやプレイリスト紹介など、ひとりずつが自分のプライベート空間に音楽を抱えていた時代ではできなかったこともまた可能なのだろうと感じました。

それでも、繰り返し視聴している人たちの存在が再生回数という形で現れるというのは新たな可能性であり、「なるほどなあ」と思った次第です。
現実には一人の複数回再生より、一回でもより多くの人が再生した方が有効になることが多いですし、特典に関わる音楽再生キャンペーンなどもあって、ランキングや再生回数が絶対的指標ではないのは承知していますが、
聴いている側が外の世界に繋がっている感覚を得られるのは確かではないかと。


ところで私自身は音楽のサブスクリプションサービスを利用していないのですが……
「ここまで書いておいて利用していない!? 全て憶測じゃないか!」と怒られたらそのとおりで申し訳ありません。石投げないでくださいね。
いやまあ、なんというか、年を取るといろいろと面倒で。
あと今の生活だと買ったCDを聴くだけで精いっぱいというかあまり新しいのに手を出す余裕が無くて。

しかしそういう言い訳はあくまで私の個人的な事情であり、システムとしての可能性は感じたわけです。


もっと具体的に言いますとですね。
最近よく聞いているアルバムは「おそ松さんのへそくりウォーズ」という昨年サービス終了したスマホゲームのサントラなのですが、これが実に名盤だと思うわけなのですよ。
大本のベースとなる曲数はそこまで多くはないのですが、シナリオの雰囲気に合わせて「○○っぽく」アレンジしたバリエーションは多数用意されており、これが素晴らしい!

例えばテレビ局を舞台にしたシナリオ用の曲は「ポーン」という時報の音からはじまり、のど自慢のチャイムのような音が鳴り、ドリフのコントのような音色に変化していくというアレンジが、
極道もののシナリオではあのノー仁義映画のような特徴的な音が鳴り、
カレー大会ではインド映画のような独特のテイストに変わる。

唯一無二の名曲、神曲というのとは違うかもしれませんが、作曲(編曲)した方の技術を堪能することができます。

しかし、このアルバムはゲームの設定資料集(書籍)と同梱のセット商品なんですよね。それも受注生産で既に販売が終了しています。
そもそもゲームのサントラである時点でゲームを知らない人はまったく存在を知らない楽曲だというのに、媒体や流通が特殊すぎるため、CDとしての売り上げにも全く計上されていません(おそらく)。


それで冒頭の考えに至ったわけです。
「ああ、私がパソコンでこのアルバムを何百回再生したとしても、世間一般はおろか、ゲーム会社や作曲の方にも伝わらないんだな」と。

もちろんこのサウンドトラックを一般発売しろとかサブスク解禁しろと言いたいわけではありません(したらそれはそれで嬉しいですが)。

そうではなくて、私はこのサントラでこうした考えに至ったわけだけれども、
こういうことは他の楽曲にも起こり得るのではないか?ということです。

そうやって「自分にとって身近なこととして考えてみてはじめて、分かってくることもあるんだな」と確認できました。

愛聴していることが可視化される、外の世界とつながっているということ(実際はどうであれシステム上はできるということ)が聴く側の救いというかモチベーションになるというのは、やはり大きな可能性だなと。

正直言うとそれまで
「サブスク? なんで? CD買えばいいじゃん現物最高」
と軽く見ていたところもあったので、自分の考えが表面的であったことを反省させられました。


ごくごく個人的な経験からやたら壮大な話にしてしまいましたが……
なんでも新しいものを斜めに構えて見るような人間にならないよう、いろいろ広げて考えることは忘れないようにしたいなと思います。
それはとっても難しいけど、意識だけでも持っておきたいよね!

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